「松戸中央公園までお願いします」
「松戸駅の上?下?」
「上です」
松戸市は、低地と台地が入り組んでいて、時々マニアックな言い回しで運転手さんとやりとりすることがあります。
今回、所用で松戸駅に行く機会があったので、思い立ってタクシーで「松戸中央公園」近くにあると噂の「陸軍工兵学校倉庫跡」を見に行きました。
目的地は、松戸駅の「上」にあります。
はて、松戸駅の上とは…?
松戸中央公園はどこにあるの?
松戸中央公園は、JR・新京成線「松戸駅」東口から徒歩約10分のところにあります。
駅からの行き方は少し複雑です。
松戸駅をプラーレ松戸側に出て、デッキをまっすぐ進み、プラーレ松戸(2階)の中に入ります。
建物に入って、エスカレーターで5階までのぼると、外に繋がる出口があります。
お店を出ると、松戸駅の近くとは思えないくらい閑静で落ち着いた空気が流れます。
そしてすぐ右に進んだところにあるのが、松戸中央公園です。
エスカレーターで2階から5階まで上がって、外の道に繋がる…想像しただけでも土地の高低差が想像できます。
まさに松戸駅から見て「上」のほうですね!
松戸中央公園で歴史や自然を感じる
今回の目的は、陸軍工兵学校倉庫跡を一目見ることでしたが、なかなか見つからず、松戸中央公園内をぐるぐるしてしまいました。
(公園の近くと聞いていたのに、なぜかこの時は松戸中央公園の中にあると思い込んでいた私…。)
松戸中央公園をさまよいつつ、せっかくなので散策してみることにしました。
松戸中央公園の正面入り口には、立派な門柱がありました。
調べてみると、松戸市指定文化財の「旧陸軍工兵学校正門門柱」というようです。
昔、この場所は競馬場で、その跡地に陸軍工兵学校が開校されました。開校した年は大正9年(1919年)、閉校したのは昭和20年(1945年)8月です。
ちなみに、競馬場は現在の中山競馬場(船橋市)の前身です!
公園内には大きくて太い木がたくさんありました。
松ぼっくりもちらほら落ちていて、秋を感じます。
正面入り口から見て右手には、遊具がある広場がありました。
すべり台、ブランコ、鉄棒、砂場があって、木陰が多いので日差しが避けられます。
トイレや手洗い場もありました。
松戸中央公園はとても広く、お散歩やジョギングをしている人をチラホラ見かけました。
松戸駅への抜け道にもなっているので、近隣住民の方々もひっきりなしに行き来していました。
松戸中央公園は、東京2020オリンピック・パラリンピック聖火リレーの点火セレモニーが開催された場所で、モニュメントが設置されています。
このモニュメントのすぐそばには市営のテニスコートがあり、たくさんの方がテニスをたのしんでいました!
目的だった陸軍工兵学校倉庫跡はどこ?
松戸中央公園をうろうろするも、陸軍工兵学校倉庫跡がなかなか見つからず…
インターネットで場所を検索すると、今は閉鎖された団地沿いにあるらしいとのことで、先ほどのプラーレ松戸の出口まで引き返してみることにしました。
なんと、出口すぐに団地が!
近過ぎて全然気づきませんでした。
プラーレ松戸の出口からまっすぐに進んでみると、聖徳大学がありました。
団地沿いに進もうとすると行き止まりだったので、また引き返し…
今度はプラーレ松戸から出て左にまっすぐ進んでみました。
すると、石段を発見しました。
午前10時、時間帯的にひとけがなく、緑が生い茂っていて少し怖かったのですが、この階段を降りてみることにしました。
ドキドキしながら数段おりてみると…
ありました!右側に!
草が多すぎてうっかり見逃すところでした。
こちらはかつて陸軍工兵学校の軽油保管庫(軽油庫)だったそうです。
終戦時に廃止され、80年近く経つ今もなお遺り続けています。
今後、松戸市役所本庁の移転にともない、このあたりがどう再開発されるかわかりませんが、歴史を語る建造物としてどういう扱いになるのか個人的に気になるところです。
松戸中央公園がある相模台は歴史を感じられる街
相模台の歴史は深く、足利義明と北条氏綱「相模台合戦」の場となったり、先述にも記したとおり、競馬場があったり、そのあとは陸軍工兵学校となり、閉校後は千葉大学工学部(昭和39年まで)としれ利用されていました。
約490年ほどの歴史を持つ相模台は、まだまだ散策しがいがありそうです。
また時間をつくってゆっくり歴史散策をしようと思います。
松戸中央公園
住所:千葉県松戸市岩瀬487-1
アクセス:JR「松戸駅」東口から徒歩6分
新京成線「松戸駅」東口から徒歩6分
TEL:047-363-9241(公園事務局)